博物館に行きたい!
先日ふと「恐竜の化石が見たい!」と思いまして、
化石が展示してある博物館のうち国立科学博物館を選択しました。
その日は天気も良く上野公園をぶらぶらと散策しながら科学博物館を目指しました。
上野公園の案内板を見ると科学博物館の欄に「事前予約必須」の文字が…。
急いでホームページを検索し、いざ予約ページへ飛ぶと残り1名枠と表示されておりました。
その枠を逃すわけにはいかないと大急ぎで予約しましたが、タッチの差で間に合わず、
上野まで行ったものの博物館に入ることは叶いませんでした。
よくよく見てみると感染症拡大防止のために動物園も閉鎖されていました。
休みの日は家に篭りっぱなしの私がせっかく外へ出たのですから、
恐竜が見られなくてもいいから何か博物館に行こうと考え、
近くの別の博物館を検索してみたところ、「たばこと塩の博物館」を発見しました。
たばこと塩、一見関係の無い2つを展示している博物館とはどんなものなのか。
恐竜を見たかったことも忘れ、東京スカイツリー駅へ足を運びました。
たばこと塩の博物館へ
東京スカイツリー駅から500mほど歩くと目的の博物館がありました。
来館者を迎えるのは長いパイプを咥えた古代人の銅像。
その銅像を横目に入館し、受付でチケットを購入しました。
名前だけで選んだ博物館だったので詳しく調べてもいなかったのですが、
なんと入館料は100円!(65歳以上、高校生以下は50円)
チケットを購入し、早速展示室へと向かいます。
塩の展示室には何があるのか?
まずは2階の展示室へ。2階は塩の展示でした。
展示室に入ると目の前のモニターで動画が流れ始めました。
動物や、私たち人間になぜ塩が必要なのか?どのように塩を利用しているのか?
「塩」について考えたのは小学校の理科の授業以来だった私でも、
これから展示物を見るモチベーションが上がる導入でした。
まず最初の展示品はどのような種類の塩があるのか、というものでした。
その隣には岩塩で出来た像や岩塩の採掘に使用されている器具の紹介がありました。
岩塩で出来た像は「本当に塩なのか?」というくらい重厚感があり、
周りの来館者も同じような反応をしていました。
次に目に入ってきたのは塩の作り方の展示でした。
普段何となく口にしている塩ですが、
塩作り職人さんが大量の海水を人力で運び、それを濾過して煮沸して。
それでようやく少量の塩ができるというわけです。塩一つ作るのはこんなにも大変なのか。
(海水の中に含まれいる塩は3%ほどとのこと。)
もう少し奥に進んでみると塩作りの歴史が展示されていました。
人力で海水を運んでくる作り方から、現在の製塩工場まで。
現代では人力で海水を運んでくるようなことはしないんですね。
ここまで塩の作られ方に着目した展示ばかりでしたが、
塩の展示室の終盤エリアでは「実際に塩って何に使われているの?」といった展示でした。
塩は調味料としての姿が一番私たちには馴染み深いですが、
実は国内で消費されている塩のうち家庭用が3%ほど、食品工業用が11%ほどと、
合計しても食品として使用されている割合は15%ほどでした。
では、一体何に塩は使用されているのか?
国内の塩の使用率のうち75%ほどはソーダ工業に用いられているのです。
ソーダ工業で生産されるものとしては紙やアルミ、ガラスなど、
私たちの生活に密接に関わっているものが多くあります。
食以外でも私たちの生活に塩は欠かせないのですね。
展示室の出口付近には私たちの体と塩の関係についての展示がありました。
そもそも塩とは、私たちが普段口にする肉や野菜といった、
植物性でも動物性でもないものなのですが、
なぜ私たちや動物は口にするのでしょうか?
私たちの体は脳からの電気信号によって動かされますが、
その電気信号の伝達や、食べ物の消化を助ける働きをしているのです。
(より詳しい説明については専門のページを検索していただくか、博物館に行ってみてください)
一番美味いものは塩、一番不味いものも塩
展示室の最後には塩にまつわる名言?のようなものが、ずらっと並んでいました。
その中でも特に感心したのが「一番美味いものは塩、一番不味いものも塩」という言葉でした。
これは家康が寵愛していたというお梶に、「一番美味いものは何か」「一番不味いものは何か」と
それぞれ問うたところ、どちらも「塩」と答えたとのことです。
「言われてみれば確かに」という感じですが、塩は味を整えることも殺すこともありますね。
どちらかというとタバコの展示の方に興味があったのですが、
身近なようで作り方も働きも全く知らなかった塩について、改めて色々と考える時間になりました。
そこそこ長く書いてしまったのでタバコの展示については次の記事で。
ここまでご覧いただきありがとうございました!
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